主な施工写真例
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茨木市役所庁舎本館外壁改修工事

工事をした
きっかけ

茨木市役所庁舎の本館建物は外壁に磁器タイルが使用されています。
過去に一度、経年劣化によりタイルにクラックや浮きが発生し、割れたタイルを貼替え、タイル浮きはエポキシ樹脂注入によって固定する改修が行われました。しかし2年前の大阪北部地震により再度のクラックの発生やタイルの浮きが確認されたので2度目の外壁改修を行う事になりました。

工事データ

お客様のご要望

経年劣化や地震によって外壁に貼られているタイルやコンクリートが落下して通行人に怪我をさせたり、事故が起こらないように剥落を防止するにはいくつものたくさんの作業工程を必要とします。
茨木市役所本館の外壁がどのようにして最新工法で補強されてゆくのかを掲載しています。

まつみかけんの提案

茨木市役所庁舎本館は弊社が30年以上前からお世話になっている建物です。従って今回の工事は気合を入れて挑みました。
外壁に貼られている剥落の可能性のあるタイルを改修するには一番安全なのは貼られているタイルの全面撤去が望ましいのですが、現実はタイルを斫り取るには大きな騒音と大量に発生する廃材の処理と長期に亘る工事期間、そしてそれらに膨大な費用が掛かります。そこで現在はタイルを斫つらずに改修する工法が開発されています。
外壁タイル貼り建物の補修方法には大きく分けて3つの工法が有ります。
1つ目は前回行ったような割れたタイルの部分貼替えと、タイルの浮き部にエポキシ樹脂材を注入し、ステンレスピンを挿入して固定しタイルの剥落を防止する工法。
2つ目は浮きタイルをアンカーで固定し、剥落防止力のある透明性の高いクリヤー材を塗布しタイルの意匠性を残して補修する工法。
3つ目はタイル面に三軸ネットを貼り、カーボンファイバー含有ポリマーセメント材を塗り、壁面の剥落防止の処理を行います。その上から外壁塗装材で塗装仕上げを行う工法。
今回はこの3種類の中では一番強度が強く、剥落しにくい3つ目の工法が採用されました。

施工内容 お客様からのご要望
毎日多くの市民の方が来庁されるので第一に「第三者に対する安全と庁内での業務に支障が出ないようにする事」と第二に「現場災害を発生させないで、無事を故最優先で工事を進める」という要望でした。
結果として
この工事は元請けの建設会社様が足場仮設工事から安全指導及び誘導、念入りな工事打合わせを徹底して指導管理しておられたので最後まで無事故、無災害で工事を終える事が出来ました。
築年数
使用塗料 下地処理工事は ㈱コニシ カーボンピンネット工法
仕上げ工事は  エスケー化研㈱ 高弾性塗装フッ素仕上げ
ハウスメーカー
仕上げ色 ご依頼のきっかけ

工程内容

見た目はしっかりとしているように見えますが、もしも7階や8階の外側手摺部に貼られているタイルが剥落した場合は下が駐車場や歩道なので大きな事故に繋がります。

施工中の【重要ポイント】

重要ポイント1

今回の主な使用材料 シーリング材 コニシMSシール

重要ポイント2

カーボンピンネット工法 ボンドCPアンカーピン ボンドVMネット

重要ポイント3

カーボンピンネット工法 ボンドピンネット中塗り 下塗り材コニシ エフレックス

重要ポイント4

エスケー化研㈱ ミラクシーラーエコ レナエクセレントA

重要ポイント5

エスケー化研㈱ セラタイト中塗り セラタイトF

重要ポイント6

最初にタイル面に付着した汚れを落とすのに高圧洗浄を行います。

重要ポイント7

周囲の養生をします。

重要ポイント8

プライマーをローラーにより塗布します。

重要ポイント9

三軸ネットを貼り付ける為の下地を作ります。

重要ポイント10

三軸ネットを貼り付けます。

重要ポイント11

下地処理材の中塗りをします。

重要ポイント12

ピンを打つポイントのマーキングをします。

重要ポイント13

ドリルでピン挿入用の穴を空けます。

重要ポイント14

アンカーピンを差し込みます。

重要ポイント15

アンカーピンの中にエポキシ注入材を注入し、エポキシ樹脂固定させます。

重要ポイント16

下地補修材の中塗り2回目をこて塗りします。タイル目地が2回塗りで消えない場合は3回目を塗ります。

重要ポイント17

ピンネット工事は完了です。

重要ポイント18

これから仕上げ工程に入ります。

重要ポイント19

接着剤としてシーラーを塗布します。

重要ポイント20

壁面防水仕上げ材ベースをローラーにより塗布します。パターン模様

重要ポイント21

壁面防水仕上げ材ベースの2回塗りを行います。

重要ポイント22

仕上げ材の1回目を塗ります。

重要ポイント23

仕上げ材の2回目を塗布します。

重要ポイント24

仕上げ材の完成

重要ポイント25

仕上げには、エスケー化研(株)の水性フッ素を使用しているので15年間は安心です。

重要ポイント26

重要ポイント27

重要ポイント28

担当より一言

この工法により地震でタイルが剥がれ落ちる心配は無くなりました。また剥落に対してはメーカーと施工業者、元請け業者による10年間の剥落に対する保証書が発行されるので安心していただけます。
外壁に磁器タイルや窯業タイルを用いている建物は定期報告が義務付けられている特殊建物定期報告制度というものが有ります。(建築基準法第12条第1項)
定期報告が義務付けられている建物とは特殊建築物で、特殊建築物とは多くの人が出入りする建物の事です。例えば学校や劇場などですが共同住宅も記されており、分譲マンション等も含まれております。3年に一度の目視点検と、10年に一度の直接全面打診点検が義務付けられています。(管理責任は建物の所有者と管理者が異なる場合は管理者)
点検を怠ってもペナルティはありません。しかし、もしも剥落して事故が起こった場合にはその管理責任が問われます。特に人が歩く場所や駐車場などに面している建物を所有されておられる方にはこの定期的な点検をお勧めします。いわゆる建物の悪所の早期発見、早期治療です。

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